マルタってどんな国?

基本情報
マルタは、地中海のほぼ中央、イタリア・シチリア島の南約90kmに位置する小さな島国です。美しい海、歴史ある街並み、そしてヨーロッパで唯一英語が公用語の国として、近年留学先として注目を集めています。
正式国名: マルタ共和国(Republic of Malta)
面積: 約316平方キロメートル(淡路島の半分、東京23区の約半分)
人口: 約54万人(2023年時点、外務省)
首都: バレッタ(世界遺産)
主要都市: スリーマ、セントジュリアンズ、ゴゾ島
公用語: マルタ語および英語
通貨: ユーロ(EUR)
宗教: カトリック(国民の約98%)
地中海の十字路が育む国際性
マルタは、その地理的位置から歴史的に様々な文化の影響を受けてきました。フェニキア、ローマ、アラブ、ノルマン、そして1964年の独立までイギリスの統治下にあったことから、英語が公用語として定着しています。
年間約7万6000人以上の留学生がマルタで英語を学んでおり、特にヨーロッパからの留学生が全体の約8割を占めています。キャンパスでは、イタリア、フランス、スペイン、ドイツなどヨーロッパ各国の学生と出会い、真の国際感覚を養うことができます。
マルタが留学先として選ばれる10の理由

1. ヨーロッパで英語が公用語の稀有な国
マルタはヨーロッパで英語が公用語として使用される数少ない国の一つです。1964年まで約160年間イギリスの統治下にあったため、教育制度や法制度もイギリス式を基盤としています。
英語教育の特徴
- 街中の標識、メニュー、公的文書はすべて英語併記
- 国民の約88%が英語を話せる高い英語普及率
- イギリス英語をベースとした教育
- 日常生活でも英語でコミュニケーション可能
2. 政府による厳格な語学学校の品質管理
マルタの英語教育産業は、ELT Council(教育省管轄)および業界団体FELTOM(Federation of English Language Teaching Organisations Malta)による厳格な品質管理が行われています。
品質保証の仕組み
- すべての語学学校はELT Councilによるライセンスが必要
- FELTOMによる独自の認証制度(2006年開始)
- 年次査察による教育水準の維持
- 教師資格の厳格な基準設定
- 学生からの苦情処理システムの整備
2024年の統計によると:
- ライセンス取得語学学校における総学生週数: 約25万6868週
- 雇用スタッフ数: 1,381名(教師・アカデミックスタッフが53.8%)
(出典: NSO Malta “Teaching English as a Foreign Language: 2024”)
3. ヨーロッパでトップクラスの治安の良さ
マルタはヨーロッパ36カ国中3位の低犯罪率を誇り、安全な留学先として知られています。
治安の特徴
- 凶悪犯罪が非常に少ない
- 犯罪率: 約40.4%(世界137カ国中85位)
- 外務省の海外安全情報: 危険情報なし
- 観光客や留学生への暴力事件は稀
- 女性の一人留学も比較的安心
注意すべき点:
- 観光地でのスリ・置き引きには注意
- 夜間の一人歩きは避ける
- 貴重品の管理を徹底する
4. 英語圏の中でリーズナブルな留学費用
イギリスやアメリカと比較して、マルタ留学は費用を大幅に抑えられるのが魅力です。
費用の目安(年間、要確認)
- 語学学校学費: 約70万~130万円
- 滞在費(寮・シェアハウス): 約120万~200万円
- 生活費: 約24万~60万円
- 合計: 約214万~390万円
1ヶ月の費用相場:
- 学費・滞在費込み: 約45万~100万円
- 生活費: 月10万~18万円程度
(注: 学校のランク、時期、滞在形態により大きく異なります。夏期は料金が高くなる傾向があります。)
5. 学生ビザでアルバイトが可能
マルタの学生ビザでは、一定の条件下で就労が認められています。
就労条件(要確認)
- 入国後90日経過後から就労可能
- 学期中: 週20時間まで就労可能
- 休暇期間: フルタイム就労可能
- Jobsplus(労働局)への就労許可申請が必要
- 雇用主のスポンサーシップが必要
最低賃金: 約16.3万円/月(€961、フルタイム勤務の場合、要確認)
(出典: 在マルタ日本国大使館)
6. 年間300日以上が晴天の地中海性気候
マルタは地中海性気候に属し、年間を通じて温暖で過ごしやすい気候が特徴です。
気候の特徴
- 年間平均気温: 約19℃
- 年間晴天日数: 約300日
- 冬の最低気温: 5~10℃程度
- 夏の最高気温: 30~35℃程度
- 降水量: 年間約578mm(冬季に集中)
季節の特徴
- 乾季(4月~10月): 晴天が続き、海水浴も楽しめる
- 雨季(11月~3月): 雨が多いが温暖で過ごしやすい
- ベストシーズン: 4月~6月、9月~10月
(出典: マルタ観光局、各種気象データ)
7. 日本との時差が比較的小さい
マルタと日本の時差は-7~8時間(サマータイムにより変動)。
時差のメリット
- 日本が夜の場合、マルタは午後~夕方
- 家族との連絡が取りやすい
- ビジネスのやり取りもスムーズ
- 時差ボケが比較的軽い
フライト時間: 日本からマルタへの直行便はなし。ヨーロッパ主要都市経由で約17~20時間。
8. マルタ大学への進学も可能
マルタにはマルタ大学(University of Malta)があり、正規留学の選択肢もあります。
マルタ大学の概要
- 設立: 1592年(430年以上の歴史)
- 学生数: 約12,500人(うち留学生約2,900人、約23%)
- 世界大学ランキング: 751~760位(QS World University Rankings 2025)
- 留学生出身国: 92カ国以上
- 学費: 国際学生向けは有料(要確認)
日本の大学との比較: 早稲田大学、千葉大学と同程度のランキング帯
(出典: University of Malta公式サイト、QS World University Rankings)
9. ヨーロッパ各国へのアクセスが良好
マルタは地中海の中心に位置し、ヨーロッパ各国へ短時間でアクセスできます。
主要都市へのフライト時間
- イタリア(シチリア島): 約30分
- ローマ: 約1.5時間
- パリ: 約2.5時間
- ロンドン: 約3時間
- バルセロナ: 約2時間
週末を利用してヨーロッパ各地を旅行できるのも、マルタ留学の大きな魅力です。
10. 2026年1月からワーキングホリデー制度開始
2025年7月、日本とマルタの間でワーキングホリデー協定が締結され、2026年1月1日から制度がスタートします。
マルタワーホリの概要(要確認)
- 開始時期: 2026年1月1日
- 対象年齢: 18歳~30歳
- 滞在期間: 最長1年間
- 就労: 可能(制限の詳細は要確認)
留学とワーキングホリデーを組み合わせることで、より長期的なマルタ体験が可能になります。
(出典: 外務省「マルタ共和国との間のワーキング・ホリデー制度に関する口上書の交換」)

マルタと日本の絆

外交関係
日本とマルタは1965年7月に外交関係を樹立し、2025年には外交関係樹立60周年を迎えます。両国は政治的に友好な関係を築いています。
歴史的つながり
- 1862年: 文久遣欧使節団がマルタ訪問(福沢諭吉も通訳として同行)
- 1917年: 第一次世界大戦時、日本海軍の地中海派遣艦隊が「地中海の守り神」と呼ばれる
- 1921年: 当時皇太子殿下(後の昭和天皇)がマルタ訪問
- 2020年: 在京マルタ大使館開設
- 2024年: 在マルタ兼勤駐在官事務所開設
経済関係
貿易額(2023年、財務省貿易統計)
- 日本からマルタへの輸出: 244億円
- マルタから日本への輸入: 246億円
主要品目
- 日本からの輸出: 機械類、自動車、船舶類
- 日本への輸入: クロマグロ(日本のクロマグロ輸入元第1位、約6,900トン/2022年)、魚介類、電気機器
在留邦人数: 約293人(2023年)
マルタの主要留学都市
セントジュリアンズ(St. Julian’s)
マルタで最も語学学校が集中する人気エリア
- 語学学校数が最も多い
- レストラン、カフェ、バーが充実
- ナイトライフが活発
- 若い世代に人気
- ビーチへのアクセス良好
スリーマ(Sliema)
セントジュリアンズより落ち着いた雰囲気
- 語学学校が複数立地
- ショッピング街として発展
- 海沿いの遊歩道が美しい
- セントジュリアンズより静か
- ビジネス街に近い
バレッタ(Valletta)
世界遺産の首都で学ぶ
- 首都でありながら静かな環境
- 歴史的建造物に囲まれた学習環境
- 語学学校は比較的少ない
- 文化・芸術に触れる機会が豊富
- 観光地としても魅力的
マルタの経済と産業
マルタはEU加盟国(2004年加盟)であり、ユーロ圏(2008年導入)の一員です。
主要産業
- 観光産業: GDPの大きな部分を占める主要産業
- オンラインゲーム産業: 急成長中
- 金融サービス: フィンテック、ブロックチェーン
- 製造業: 半導体、繊維、造船
- マグロ畜養: 日本への主要輸出品
経済指標(要確認)
- GDP: 209.6億米ドル(2023年、IMF統計、外務省)
- 一人当たりGDP: 38,670米ドル(2023年、IMF統計、外務省)
- 経済成長率: 5.6%(2023年、IMF統計、外務省)
- 失業率: 2.5%(2023年、IMF統計、外務省)
マルタはEU内でもトップレベルの経済成長率を維持しています。
(出典: 外務省「マルタ基礎データ」)
マルタ留学で得られるもの

- 実践的な英語力 – ヨーロッパ英語圏という独特の環境で、実用的な英語コミュニケーション能力が身につきます。
- ヨーロッパ文化への理解 – ヨーロッパ各国からの留学生との交流を通じて、多様なヨーロッパ文化を学べます。
- グローバルな視野 – 世界中からの学生と共に学ぶことで、真の国際感覚が養われます。
- リゾート環境での学習体験 – 美しい地中海、歴史的街並み、温暖な気候の中で、リラックスしながら学べる環境です。
- ヨーロッパ旅行の拠点 – 週末を利用してヨーロッパ各地を旅行でき、視野を広げる絶好の機会です。
- 一生の友人とネットワーク – ヨーロッパを中心とした世界中の友人との出会いは、人生の財産となります。
まとめ: マルタは、コストパフォーマンスに優れた魅力的な留学先
マルタは、以下の理由から、費用を抑えながら質の高い英語教育を受けたい方に最適な留学先です。
✅ ヨーロッパで英語が公用語の稀有な国
✅ 政府による厳格な語学学校の品質管理
✅ ヨーロッパでトップクラスの治安の良さ
✅ 英語圏の中でリーズナブルな留学費用
✅ 学生ビザでアルバイトが可能
✅ 年間300日以上が晴天の地中海性気候
✅ 日本との時差が比較的小さい
✅ マルタ大学への進学も可能
✅ ヨーロッパ各国へのアクセスが良好
✅ 2026年1月からワーキングホリデー制度開始
「ヨーロッパで英語を学びたい」「費用を抑えながらリゾート環境で留学したい」「ヨーロッパ文化に触れたい」——そんな夢を実現できる国、それがマルタです。
参考資料
- 外務省: マルタ基礎データ
- 外務省: マルタ共和国とのワーキング・ホリデー制度に関する口上書の交換
- マルタ観光局公式サイト
- NSO Malta(マルタ国立統計局)
- ELT Council(マルタ教育省管轄)
- University of Malta(マルタ大学公式サイト)
- FELTOM(マルタ英語教育機関連盟)
- QS World University Rankings 2025
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